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ここを訪れる人の目的は海鮮料理だけではありません。
今回はそんな西貢のグルメ以外の魅力に迫ってみました。
西貢へのアクセス
西貢にはMTRが通っていないので、ミニバス、バスまたはタクシーを使って行くことになりますが、オススメは本数も多く、速く行けるミニバスです。
MTR油麻地駅からミニバス
旺角の登打士街というところから、朝6時半(土日は7時)から夜中の3時まで赤のミニバスが運行しています。
旺角とは言っていますが、まずはMTRで油麻地へ行ってください。
油麻地のA2の出口から彌敦道に出たら、左(旺角方面)に向かって歩き、登打士街に来たら、右に曲がり登打士街に入ってください。
小さい公園を越えて、少し歩いた廣華醫院の前がミニバス乗り場です。
終点の鄧肇堅運動場前で降りてください。
MTR彩虹駅からミニバス
MTR彩虹駅からは緑のミニバスが出ています。
運行時間は朝6時半から、深夜0時半までです。
MTR彩虹駅のC1出口を出たところがミニバスの乗り場です。
これも、終点の緑のミニバスターミナルで降りてください。
MTR坑口駅からミニバス
MTR将軍墺線の沿線に近い方は、MTR坑口駅の緑のミニバス乗り場から101Mの緑のミニバスで行くのも便利です。
運行時間は朝5時半から、深夜0時までです。
MTR坑口駅のA1出口を出て、左に曲がったところがバスターミナルになっています。
左側の真ん中あたりに101Mのミニバス乗り場があります。
101Mの終点は街から少し離れたところにありますので、終点の一つ手前で降りると便利です。
バスが西貢に入ると「満記甜品」という店の前で、たくさんの人が降ります。
その後、バスが左折して左手に鄧肇堅運動場が見えて来たら、そこでほとんどの人が降りるので、その人たちに続いて降りてください。
もし、降りられなくて終点まで行っても大丈夫です。
左側に海を見ながら、5分も歩くと埠頭に着くことができます。
魅力1 大自然を満喫!
西貢は70を超える島々と二つの郊野公園(カントリーパーク)を持つ香港で二番目に大きな地区で、ハイキングやウォータースポーツが楽しめます。
また、ユネスコの認定を受けた香港ジオパーク(香港地質公園)があるのもこのエリアです。
街渡(ガイトー)に乗ってみよう
出典 : https://adventurefamilytrip.com/yim-tin-tsai
街渡というのはサンパンという船を使った香港独特の渡し船で、公共交通機関がない沿岸部の島々に住む人の重要な生活の足になっていますが、ここ西貢では主に観光客を運ぶために、週末だけ運行されるものが多いです。
バスを降りて、埠頭に向かって歩いていくと、ビーチパラソルがたくさん並んでいます。
そこが、いろいろな船会社のチケット売り場です。
看板に行き先や時刻表、料金がちゃんと書かれていますから、指差してチケットを買えばOK。
船体に会社の名前が書いてあったり、会社の名前が書かれた旗が掲げてあるので、自分の買ったチケットと同じ名前の船に乗り込んで目的地に向かいます。
船会社によっては、渡し船だけでなく、西貢の海の有名どころを回るツアーや、香港ジオパークの島々を見て回るツアーをやっているところもありますから、いろいろ見比べて、気に入ったチケットを買いましょう
。季節によっては、イカ釣りの夜釣りツアーをやっている船会社もありますよ。
次に街渡で運んでくれる島をご紹介しましょう。
鹽田仔(イムティンチャイ)
出典 : http://photo.m.pchome.com.tw/p/photo/wai92/2/123334076933
地元民には鹽田仔と呼ばれている鹽田梓は全盛期1200人以上の村人が住んでいたそうですが、今は廃村になっています。
クリスチャンの村として知られ、聖ヨセフ教会や家々が昔のままの姿で残されていて、当時の生活を偲ぶことができます。
ビーチなどはありませんが、ハイキングや、廃村の写真を撮るために訪れる人が多いです。
橋咀州(キゥチョイチャウ)
出典 : http://www.discoverhongkong.com/jp/see-do/great-outdoors/hikes/sharp-island.jsp
英語ではシャープアイランドと呼ばれる橋咀州には厦門灣(ハプムンワン・ハーフムーンベイ)や橋咀泳灘(キゥチョイビーチ)などのビーチがあって、リゾート気分が味わえます。
特に厦門灣がおすすめです。
また、この島は香港ジオパークの一部で、引き潮になると、火成岩でできた浅瀬(砂州)が現れ、隣の小島「橋頭」と陸続きになり、歩いて渡ることもできます。
ハイキングルートも整っています。
地学好きにおすすめ!香港ジオパーク
出典 : www.volcanodiscoverycentre.hk
香港ジオパークは「西貢地理エリア」と「新界東北堆積岩地質エリア」の二つのエリアに別れています。
西貢地理エリアは、流紋岩質火成岩の六角柱状節理群や、風や波に侵食された島の様々な景観が楽しめます。
先ほどご紹介した街渡を使ってジオパーク内の島々を見てまわることもできますが、地学に興味がある人は、西貢のバスターミナルのすぐ隣にある「火山ディスカバリーセンター(香港世界地質公園火山探知館)」を覗いてみてください。
ジオパークについての説明や、いろいろなツアーを取り扱っています。
ツアーについては英語か中国語になりますが、事前にオンライン予約が可能です。
詳しくはウエブサイトをご覧ください。
https://www.volcanodiscoverycentre.hk/index.php?lang=zh
香港でハイキング
広東語で山歩きのことを「行山(ハンサン)」と言いますが、西貢は知る人ぞ知る「行山」のメッカ。
アメリカの雑誌「ナショナル・ジオグラフィック」で「世界のベストハイキングコース・夢のトレイル・ベスト20」に選ばれた「マクリホーストレイル(麥理浩徑MacLehose Trail)」をはじめ、数多くのハイキングコースがあります。
今回はその中のおすすめハイキングコースを二つご紹介します。
健脚向き−マクレホーストレイルで六角柱状節理群を見よう
出典 : https://imgs.gotrip.hk/wp-content/uploads/2016/09/saikung14.jpg
西貢のバスターミナルから94番の黃石碼頭行きに乗り、(パッタムチョン)で下車します。
大網仔路(タイモンチャイロー)を約5分歩くと、マクレホーストレイル第1段の入り口に到着します。
そのままトレイルを歩いていくと左側に巨大なハイアイランド・レザボア(萬宜水庫)のウエストダム(西壩)が見えて来ます。
この貯水池は容量2億8千万立方メートルで、香港最大なんだそうです。右側に見えるのは創興水上スポーツセンターです。
トレイルの入り口から2時間あまり歩くと、テトラポットで作られたイーストダム(東壩)に差し掛かります。
この辺りからは六角柱状節理群を間近に見ることができます。
ダムを超えてさらに歩くと、美しい浪茄灣(ロンケーワン)が見えてきます。
出典 : https://imgs.gotrip.hk/wp-content/uploads/2016/09/saikung16.jpg
この辺はお店どころか日陰になるところもほとんどありませんから、日焼け止め、水分補給をお忘れなく。
浪茄灣を過ぎると西灣山まで上り坂ですが、その後は終点の西灣亭まで楽に行けます。
西灣亭からはタクシーか緑のミニバスNR29で西貢タウンまで戻りましょう。
入り口の北潭涌から浪茄灣までが10キロあまりで、ゆっくり歩いて3時間前後、浪茄灣から終点の西灣亭までが7.5キロ、3時間半前後で、休憩も入れると7〜8時間のロングトレイルですので、健脚の方にオススメのコースです。
そんなキツいことはしたくないという方は、西貢からタクシーで直接イーストダムまで行って、そこから浪茄灣を経由して西灣亭まで歩くこともできます。
タクシー代は150香港ドルもあれば十分です。
タクシーの運転手に「東壩」と書いてみせれば、わかってもらえます。
もっと楽をしたい人という人には、タクシーでイーストダムへ行き、そこから浪茄灣まで歩いて、浪茄灣からは事前に予約したスピードボートに迎えに来てもらって帰るという方法もあります。
浪茄灣まで迎えに来てくれる船は、貸し切りボートしかなく、一艘1600香港ドル(2018年)です。
10人以上乗れる船ですから、人数が集まれば、スピードボートでの豪華な旅も可能です。
参考:スピードボートの貸し出しをしているwakeluviヨットサービスHP(中国語)
https://wakeluvi.wixsite.com/wake/blank-5
のどかな島でハイキング-塔門州(タプムンチャウ)
出典 : https://img-cdn.hopetrip.com.hk/news2/706B52BF2356098B/2b/2bb43bbf4bd6933d3d757bd435de348d.jpg
西貢の埠頭から街渡で行く島々とはちょっと雰囲気の違う島、それが塔門州です。
西貢のバスターミナルから94番の黃石碼頭行きに乗って、終点で降りてください。
目の前の埠頭から渡し船に乗り込みます。
島は漁船や養殖用のイカダ浮かぶ典型的な漁村です。
船を降りると、そこが島のメインストリート。
ハイキングに必要な水やちょっとした食料ならここで手に入りますし、島で獲れた海鮮料理(ウニチャーハンが日本人に密かに人気だとか)を出す小さな食堂もあります。
埠頭にあるハイキングマップに沿って、坂を登って行くと、一面の大草原が見えてきます、英語でGrass Islandと呼ばれるのは、この草原のGrass(草)から来ているのでしょう。
この草原では、草を食む牛、凧揚げやバーベキューを楽しむ人、テントを貼ってキャンプをしている人などが見られて「のどか」そのものです。
島の東側には巨石が微妙なバランスで林立しているところがあり、見応えがあります。
そんな石たちが仏塔のように見えたため「佛塔門」と呼ばれていたのが、島の名前の由来だと言われています。
ハイキングと釣り以外、特に何と言ってすることはありませんが、晴れた日の海の青さ、のんびりとした景色に心癒されること間違いなしの島です。
ウォータースポーツに挑戦!
出典 : http://www.pocketpageweekly.com/wp-content/uploads/2016/06/39353914-1024×336.jpg
ハイアイランド・レザボア(萬宜水庫)のウエストダム(西壩)にある創興水上スポーツセンターではボートや、カヤック、ウインドサーフィン、小型ヨットなどのウォータースポーツが楽しめます。
ウインドサーフィン、小型ヨットは有資格者でない場合、コースに参加する必要がありますが、カヤックやボート、足で漕ぐ自転車のようなボートは誰でも借りることができます。
センター内にはアーチェリーや、バスケットボール、バーベキュー場やキャンプサイトなどもあります。
西貢のバスターミナル(鄧肇堅運動場前)からセンターまでシャトルバスが出ているほか、西貢のバスターミナルから94番の黃石碼頭行きに乗り、(パッタムチョン)で下車し、そこから徒歩(75分)かタクシーで行くことも可能です。
英語か中国語のサイトになりますが、詳しくは下記のHPをご覧ください。オンラインでボートやコースへの参加が予約できます。
http://www.lcsd.gov.hk/en/watersport/index/inde_chong.html
魅力2 街歩きを楽しむ!
出典 : https://scontent-sea1-1.cdninstagram.com/vp/b4fcddf4e4d34f21e8aeb8a0b0f5ae05/5BE4E32C/t51.2885-15/e35/14499056_605887802905547_4281131166230118400_n.jpg?se=8&ig_cache_key=MTM1NjM5MDkyOTA3MzkxODUzNw%3D%3D.2
船に乗ったり、ハイキングをしたりする時間がないと言って、西貢に着いて、「海鮮料理を食べて、はい帰りましょう!」だけでは物足りませんか?せっかく西貢まで来たなら、西貢の街を楽しんでください。
この街の良さは、昔からここに暮らす村民と、自然に囲まれたライフスタイルが気に入って住み着いた若者や外国人たちが創りだす独特の雰囲気が味わえることにあります。
昔の香港で見る、イマドキの香港人
西貢タウンの西の端に「西貢舊村」というエリアがあります。
「舊村」は直訳すれば「昔の村」。
埠頭から左側に海を見ながら海鮮街を歩くと、「勝記」という海鮮レストランにぶつかります。
そこを左折したところが「西貢大街」です。
その通りから、左の路地を入ったあたりが西貢舊村で、「昔の香港」が今だに残るノスタルジックなエリアです。
「西貢大街」の隣が「西貢正街(Sai Kung Main Street)」。
英語の名前が示す通り、ここが「西貢舊村」のメインストリートです。
大街、メインストリートという名前とは想像もつかない細い路地で、いつも薄暗く、歩くのにちょっと勇気がいるかもしれませんが、100%安全ですので、安心して歩いてください。
ここには「金山粥店」という古くからのお粥の名店や、昔ながらの雑貨屋や乾物屋美容院なんかもありますが、地元の若者がオーナーのおしゃれなカフェやブティック、雑貨店も数多くあり、香港の昔と今が混在する面白いエリアです。
出典 : https://3.bp.blogspot.com/-mTavDmSNBEc/WS-WhxOwgmI/AAAAAAAASes/wpfXUKySRSMLZDyaelIoAhjoaewJqYYUQCEw/s640/DSC04337_%25E5%2589%25AF%25E6%259C%25AC.jpg
このエリアの他に、街のところどころにあるプレイグラウンド(広場)のカフェやレストランに座って、人間観察をするのも楽しいですよ。
昔は漁に出ていたのか、潮焼けした顔のお年寄り、家政婦として働くフィリピン人やインドネシア人のお姉さまたち、それに連れられた裕福そうな外国人の子供、広いところで飼われて幸せそうな犬たちなどなど、西貢に住む人々の日常生活に触れることができます。
オススメのプレイグラウンドはタウンの真ん中にある萬宜遊樂場です。
まとめ
いかがでしたか?
海と山に囲まれた緑濃い街、西貢。
都会の喧騒など全然感じられないいつもとは違った「香港」が楽しめます。
海鮮料理だけでなく、サンパンに乗って海に出るのもよし、ハイキングをするのもよし、またのんびり街歩きして、ぼーっとするのもよし、といろいろな楽しみ方ができる街ですので、一度足を運んで、自分にあった「西貢」を見つけてください。