会話する男女たち

香港への旅行を予定している方の中には、「香港って日本語、英語が通じるのかな?」「香港は何語なんだろう。」と旅行前に気になる方がいらっしゃるかもしれません。

香港は国際化が進み、香港人はもちろん、インド系、アフリカ系、中東系など様々な人種の方が暮らしている中、香港人の言語についてご紹介します。

香港で使われている言葉

香港で使われる言葉は、広東語とされています。「え、中国語とは違うの?」と疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれません。

中国語は、主に北京語(標準語)と広東語の2種類に大きく分けられており、さらに民族や地方によっては、その地域独自の言語を使っていると言われています。

香港で使われる広東語は、中国だけではなく、マカオやマレーシア、シンガポールなどのアジアの各地域で使われています
 

香港の母語は広東語

 
香港人の方の母国語は多くの場合、広東語です。そのため、レストランやホテルでの宿泊の際には、広東語しか通じない場合が多いため注意をしましょう。

また、標準語である北京語も香港では通じる場合がありますが、香港の田舎の方に出かける際には、広東語のみの言語しか通じない場合がほとんどです。

香港で英語は通じる?

 
日本人であるならば、簡単な英語が話せる方が多いでしょう。そこで「英語も通じないのかな。」と不安に感じる方がいらっしゃるかもしれません。

結論から話すと、香港でも英語が通じる場合があります。香港はイギリスの統治下でだった名残もあり、香港では英語が話せる方が多くいます。また学校でも、英語を学ぶ機会があり、英語が通じる方も香港人の方にはいます。

香港の主要な観光地や観光客が多く利用するホテル、レストラン、そして空港では、英語が通じますので、ご安心ください。

香港で日本語は通じる?

では、日本語は香港人には通じるのでしょうか?韓国や台湾などでは、日本語を話せる方が多くいます。しかし、香港人の方は日本語を話せる人は少ないです。香港では日本語よりも英語を学ぶ機会の方が多く、日本語よりも英語が浸透しています。

とはいえ、香港は日本人観光客が多い国です。そのためホテルや観光地では、日本語が話せるスタッフがいる可能性があります。

また、レストランやホテルでの案内資料やメニューは、日本語表記がされている場所もあるために、英語も中国語も話せないからといって心配になる必要はありません。

仮に英語も中国語も話せなくて言葉に対する不安がある方は、ある程度中級以上のレストランやホテルを利用するようにしましょう。インターネットで予約をする際には「日本語OK」の表記があるかを確認するのもよいかもしれませんね。

香港の漢字は日本人にどれくらい分かる?

香港で使われる感じは、日本では馴染みのないものばかりです。日本で使う感じよりはるかに難しい漢字のものや、日本で一般的に使われるケースと異なるケースで使われる漢字もあります。

当て字感覚で意味がなんとなく理解できる単語があるかもしれませんが、ほとんどは中国語を理解していないと理解することは困難です。
 

中国語と広東語の違い

中国語の先生

香港で使われる広東語は中国の広州や香港、マカオマレーシア、シンガポールなどで話されています。中国語(北京語)と広東語の違いは大きく、一方の言語しか話せない方は、他方の言語はまったく理解できないとされています。

中国語の位置付けでは、一般的なのが 中国語(北京語)であり、広東語は方言のような位置付けであるとされています。

中国語(北京語)を話す方は、世界で13億人いるとされており、テレビやアナウンスでも使われています。日本人にも馴染みのある「シェシェ(謝謝)」も中国語(北京語)です。

一方で広東語を話す方は8,000万人とされています。中国語(北京語)との大きな違いは発音です。双方ともに文字で表すと大きな変化は見られません。しかし、言葉で発するとその違いは明確です。「こんにちは」という意味を持つ中国語(北京語)の「ニイハオ(你好)」も広東語だと「ネイホウ(你好)」と発音します。このように中国語(北京語)と広東語では発音に大きな違いがあります。

また発音だけでなく、使用する言葉も異なります。中国語(北京語)と広東語の違いを簡単な言葉で紹介します。

おはよう
広東語 ジョウサン(早晨)
北京語 ニーザオ(你早)
ありがとう
広東語 ドーチェー(多謝)
北京語 シェシェ(谢谢)
ごめんなさい
広東語 ムホウイーシー(唔好意思)
北京語 ドゥイブチー(对不起)

このように、北京語と広東語では挨拶だけでも話す言葉がかなり異なります。

広東語を使う人はどれくらいいる?

香港の主要言語は先ほどご紹介したように、広東語です。香港人の人口は約700万人いるとされていますが、そのうちの8〜9割は広東語を話すとされています。中には北京語(標準語)を話す方もいますが、3%程度しかいないとされており、香港人の母国語は広東語であると認識して間違いはないでしょう。

母語の割合

次は、香港人の母国語の割合をご紹介します。香港では、広東語や中国語(北京語)、英語、その他のアジア語を母国語にもつ人がいます。

広東語を使う香港人の方の割合は、子供から大人まで90%程度を占めています。広東語以外には、中国語(北京語)、英語、その他のアジア言語が占めているのですが、6~14歳の母国語の割合が、中国語(北京語)2.7%に対し、英語が3.8%と英語が占める割合が増えている点です。

この数字には、香港がよりグローバルに発展をするために、外国人の受け入れをしているのが伺えます。その結果、6~14歳の子供を持つ親と想定される35~44歳の英語を母国語にも方が2.4%と高い数字であることから、裏付けることができるでしょう。香港では、英語を学習するのが小学生の時から義務化されているために、外国人の受け入れに伴う、英語力の強化は年々強くなっていくかもしれません。

香港の言語事情

参考:https://www.statistics.gov.hk/pub/11302592016XXXXB0100.pdf

使える広東語集

最後に香港に旅行をした際に使える広東語をご紹介します。簡単な挨拶から、レストランで使える広東語までご紹介しますので、旅行前にぜひ覚えていってください。

1. 買い物やレストランで使える広東語
ゲイ・ドー・チン(幾多錢?)
—いくらですか?—
オーイウ ニーゴ(我要 呢個)
—これをくださいー
ホー・ム・ホー・イー・ボン・ンゴー・ロッ・ダン(可唔可以幇我落単)
—注文をお願いしますー
ン・ゴイ・マイ・ダーン(唔該埋単)
—お会計をお願いします—
2. 交通で使える広東語
ゴオ・ション・ホイ・ニー・ドウ(我想去呢道)
—ここへいくにはどうしたらいいですか?—
チン・ミン・ヤウ・ロッ(前面有落)
ーここで下りたいですー
3. 日常会話編
ネイ・シク・ン・シク・ゴン・ジン・マ(你識唔識講英文?)
—英語を話せますか?—
ネイ・ドウ・ホウム・ホ・ジ・ソン・モンガ(呢度可唔可以上網㗎)
—インターネットは使えますか?—
ネイ・ゾイ・コン・ジ・チェ(你再講一次吖)
—もう一度言ってくださいー
チー・ソー・ハイ・ビン・ドウ(厠所喺邊道)
ートイレはどこですか?ー

まとめ

いかがでしたでしょうか?香港について以下のようにまとめてみました。

・香港の主要な言語は香港語である
・中国語(北京語)は香港では通じないことが多い
・英語が通じるホテルやレストランもあるため、心配な方は事前にチェック

香港旅行に行かれる際には、簡単な広東語を覚えておくと、より旅行を楽しむことができるかもしれませんね。

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