香港の島巡り

香港へ観光旅行に出かけると、普通訪れるのは、ビクトリアピークやスタンレー、ウエスタンマーケットやマカオフェリーターミナルのある香港島内。

または、尖沙咀の星光大道や廣東道、黄大仙や旺角のある九龍半島。そのどちらかのエリアで観光を楽しむというのが一般的ではないでしょうか。

「え?香港って香港島と九龍半島だけじゃないの?」と思った方!

いえいえ。香港はまだまだ奥が深いのです。

中でもおすすめな、3つの島、ランタオ島・ラマ島・長州島の魅力について紹介します!

もちろん、そちらのエリアでの観光もおすすめなので、「在住者イチオシ!香港オススメの観光スポット」こちらの記事も合わせて確認してみて下さいね。

香港のランタオ島の魅力とは

ランタオ島
香港国際空港、正式名称チェクラップコク国際空港(赤鱲角國際機場、Chek Lap Kok International Airport)は、香港の島としては、香港島に次ぐ大きさの島・ランタオ島に位置しています。

空港からエアポートエクスプレスやバスなどを使い、街まで出ると思うのですが、しばらく退屈な山と海の風景が続くでしょう。その山と海の続くエリア、それがランタオ島なのです。

ランタオ島は、空港をはじめとして、香港人にとっては余暇を過ごすのに最適なアミューズメントプレイスが幾つもあります。

なんて言ってもディズニーランド

香港のディズニーランド
まず代表的なものは、香港ディズニーランドです。

2014年開園し、当時は中国大陸人でごった返す、世界一マナーの悪い客の多いディズニーランドとして悪名高い場所でしたが、大陸にもディズニーランドができたおかげで、以前よりはクリーンな場所になったようです。

香港ディズニーランドのミッキーは結構出現率が高く、あちらこちらで見つけることができます。園が狭いからなのか何なのか、理由はあえて詮索しませんが、東京ディズニーランドに比べて、メインキャラクター遭遇率が高く、並ぶ時間も少なく、東京ディズニーランドにはないアトラクションも多々ありますので、一日を有意義に過ごすことができます。

香港のディズニーランド

出典 : https://cdn1.parksmedia.wdprapps.disney.com/

お土産品には、香港特有の昔ながらのおかしや、中華風に着替えたダッフィーやミッキーといったココでしか手に入らない商品がたくさんあります。(空港にもDisneyLand shopがありますが商品が限られています)

香港ディズニーランドで食べておきたいものは、開園当初から人気メニューのワッフル。

これを食べておかなければ香港ディズニーランドに来た意味がないぐらいの一品です。

また香港のディズニーランドについて「香港のディズニーランドに行こう!日本との違いや料金などの詳細を紹介」こちらでもっと詳しく紹介しているので、興味のある方は参考にしてみて下さいね。

日本人にはマイナーだけど・・・

ランタオ島の大仏
ランタオ島二つ目の人気スポットは大仏です。

香港に大仏があるというのは、日本人の観光のお客さんにはあまり知られていないことかもしれませんが、以前から、中国や台湾の観光客の方々には有名すぎるスポットでした。

大仏の大きさは世界最大級!

しかし、そこへ訪れるには交通も不便で(バスかタクシーで行くしかありませんでした)、ふもとまで到着したら大仏のある山頂まで、ものすごい階段を歩かなければ到着しませんでした。

それでも観光の方々の足は途絶えることがありませんでしたが、現状より設備を良くすることで、もっともっとお客さんを呼びこもうと考えた香港政府(正確には政府ではなくてMTRですが)が、この、日本人にはとーってもマナープレイスにもかかわらず中華系のお客さんだけで盛り上がっている香港大仏に、全長5.7kmという長い距離のケーブルカーを建設しました。

2006年のオープン間もなく、不備による運転不良が続き、結局最初の2~3年はほとんど運行されていなかった記憶があります。

今はすっかり香港の観光地としても定着し「大仏を見る」という大義よりも、「昂坪360(ゴンピン サンロッリン)に乗る」という目的で大仏を訪れる人が多くなりました。

香港の上級者の方にはぜひおすすめです。

金持ちの村に船で行こう

ディスカバリー・ベイ
香港には、自宅から職場まで船で通う人も多いです。

それはなぜかというと、船でしか行き来ができない(陸路がない)町、村、というのが数多く存在するからです。

愉景湾(ディスカバリーベイ)。そこは、ランタオ島の雑木林のようなサイトが切り開かれ、高級なマンションや戸建て住居が立ち並ぶセレブの町なのでした。

ここはランタオ島にありながら、空港やディズニーランドから陸路では来ることができません。

ただただ交通手段は1つ。セントラルのフェリーターミナルからのフェリーのみなのです。
(フェリー代も結構お高く、片道700円前後。高級マンションに住み、高い通勤代を払えるってよっぽどのお金持ちでないと住めません。)

以前は、住民のほぼ9割がたが欧米人、または欧米人の配偶者がいる香港人でしたが、最近は中国の方も結構移住されているそうです。

とはいっても、フェリーを降りると、そこは猥雑な香港市内とは全く違う、広々とした白壁の低層マンションが段々畑のように建っています。

マンションの入り口付近には落ち着いた雰囲気で静かなレストランやバーがあり、欧米人が友達たちとグループで食事やお酒を楽しむ風景が目の前に広がります。

香港市内の雑踏からほんの一息静かで落ち着いた時間を取り戻せる場所かもしれません。

香港でハイキングコースと言ったらラマ島!

ラマ島
香港市街地は建物ばかりなので、自然が少ないのでハイキングなんてできないのでは?

と思われがちですが、意外や意外、香港にもフェリーで30分ぐらいの場所に、自然豊かなハイキングのメッカ「ラマ島」という場所があるのです。

ラマ島は「南丫島」と書き、香港島の南西の部分にあります。

中環のフェリー乗り場から、ラマ島へのフェリーは2ルート出ています。

一つは「榕樹湾」行き、もう一つは「索罟湾」行きです。

「榕樹湾」は小さな漁村で、お店も少ないあまり見どころがないエリアです。

逆に「索罟湾」はお土産屋さんや海鮮屋さんが多く建っているので、「榕樹湾」からスタートし、歩いて歩いていっぱいおなかを減らした後、「索罟湾」でおいしくて安い海鮮やビールを飲んでハイキングの疲れを癒す、というのが王道です。

途中、風力発電の風車や、太平洋戦争の時に日本人によって侵略があったという遺跡のほら穴、日本では見たことがないような草花なども見られ、市街地散策だけでは絶対に感じることができない、一味違う香港の空気を感じることができるのが、ラマ島です。

香港の奇祭として有名な、まんじゅう祭りの長洲島

長洲島
5月の香港は、メーデーから始まり、お祭りや行事が多い、少しわくわくする時季です

そのころのお祭りの一つに、長洲島の「まんじゅう祭り」があります。

まず長洲島の場所から説明します。

長洲島は、ランタオ島の南側。ラマ島の少し西側に位置します。
中環のフェリー乗り場から乗り、ラマ島よりも5分ぐらい時間がかる場所に位置します。

島全体は漁村が中心で、ラマ島などと同じく島に車はありません。

フェリーを降りると地元の小さいお土産屋さんが数件並んでいる程度です。
お土産で有名なものは蝦醤(エビソース)。
かなりしょっぱく、腐乳などと同じように、青物野菜をいためた時の味付け調味料などに使用します。

この長洲島、まんじゅう祭り以外は本当にさみしい漁村なのですが、この時ばかりは、島から人があふれて海へ落っこちてしまうのではないかと思うほど、香港市街地からの観光客でごった返します

祭りの日は、昼間からおみこしのようなパレードがそこここで見受けられます。
小学生ぐらいの女の子がキョンシーのような服を着ておみこしの上に立っています。

昼間の間はそのようなパレードがひっきりなしにみられ、夜も更けてから、メインイベントのまんじゅう取りレースが行われます。

長洲島饅頭祭り

まんじゅうがはりついたタワーを、ロッククライミングのごとく、ロープを使って男たち(最近は女性も参加しているようです)がよじ登り、まんじゅうを奪い合います。

人種のるつぼと化し、大陸からの移住者が増えますます香港独自の風習や習慣がきえつつある昨今、長洲島という不便で貧しい村だからこそ、古くからのものが変わらず受け継がれているのだろうな、感慨深い思いになります。

香港の島めぐりまとめ

いかがでしたか?

香港は香港島以外にも島が多く存在し、その中でも「ランタオ島」「ラマ島」「長洲島」は有名です。

ランタオ島は、空港・ディズニーランド・大仏・ケーブルカー・ディスカバリーベイなどがあり、ディスカバリーベイへは陸路では入れません。

ラマ島は、ハイキングのメッカ。安くておいしい海鮮料理も食べられます。

長洲島は、ひなびた漁村。ですが、年に一回大盛り上がりする「まんじゅう祭り」が有名です。名物はエビソース。

こんなにも魅力が詰まった3つの島。香港に訪れた際はぜひ足を運んでみて下さいね。

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