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【海外移住準備】香港に移住する前に知っておきたい保険の知識

では医療保険についてお伝えしましたが、今回は香港の医療制度についてお話しします。

香港の医療レベル

海外に移住するにあたって心配なのは、その国の医療水準です。しかし、香港の場合、心配ご無用!医療レベルは日本と同等かそれ以上です。

厚生労働省発表の平均寿命ランキングで、2016年、2017年の第1位は香港だったことを見ても、香港の医療レベルの高さがわかります。

香港の病院の種類

香港の病院は、主に以下の3種類に分けられます。

  • •公立醫院/パブリックホスピタルと呼ばれる香港政府が経営する公立病院
  • •私家醫院/プライベートホスピタルと呼ばれる私立病院
  • •私家診所/プライベートクリニックと呼ばれる開業医が経営するクリニック

香港政府が経営する公立病院

病院
公立病院は香港IDカード保持者はもちろん、出張、旅行中などIDカードを持っていなくても、診療を受けることができます。

IDカードを持っていない人はパスポートなど、必ず自分の身分を証明する物を提出する必要があり、料金もIDカード保持者より高くなります*。

2018年現在、香港には43の公立病院があります。その病院は「急症室」「普通科門診」「専科門診」などの部門に分かれています。

「急症室」は文字通り、救急車で運ばれるような重篤な症状の患者さんが行くところですので、急を要しない病気で利用するときは「普通科門診」の窓口に行ってください。「専科門診」はふつう、患者のかかりつけの医者の紹介を受けて、専門的な検査、治療を行うところです。

さて料金は?

香港醫院管理局のサイトで公立病院の料金について調べてみました。

初診料 50ドル
投薬、注射 19ドル
入院費 100ドル/日
急症室 180ドル
入院費 急症病床 入院費75ドル 120ドル/日

うーん、安いですね。日本語は通じませんが、相手は医者なので、英語は大丈夫ですし、医療技術、施設共に問題はないのですが、問題は待ち時間です。かかりつけ医の紹介状を持って専科門診に行くときの予約も非常に取りにくいです。

最近 インフルエンザが流行していて、病室も待ち合い室も満員!廊下のベッドで寝かされている患者や、診療まで8時間も待たされた患者のニュースを香港でやってましたから、公立病院に行くとき、特に繁忙期は相当な覚悟が必要だと思います。

*IDカードを持っていない場合は、初診料が445ドル、投薬、注射が100ドルなので、待ち時間などのことを考えると、開業医のクリニックに行った方が安くなるかもしれませんね。

私立病院

病院
香港には12の私立病院があります。香港に住む日本人、特に駐在員さんのほとんどは私立病院を利用していると思います。医療技術、施設は言うまでもありませんが、日本語サービス、患者が医師や治療法を選べる、入院中の食事が選べるなど、メリットはありますが、医療費が高くなりますので、医療保険に加入していないと、なかなか行きにくいですね。

さて料金は?

私立病院もピンキリ(といっても医療技術ではなくサービス、医療費についてですが)ですから、私たちが日本で支払うのとあまり変わりない診療費の病院や、これは高い!と思う病院など、いろいろです。

ここでは香港の保険会社Bupaのサイト(1)を参考に料金を調べてみました。

サイトには私立病院全ての料金が載っていましたが、今回は日本語が通じて日本人に人気の病院の、半私家病室(2人部屋、または狭めの1人部屋)、標準病室(一部屋にベッドが3床以上)ついて書いておきます(数字は全て香港ドル)。

病院名 初診料 半私家病室 標準病室
養和醫院
香港サナトリウム病院
320〜560 2300〜2700 1060〜1630
香港港安醫院
香港アドベンティスト病院
400〜850 2000〜2200 750〜900
嘉諾撒醫院
カノッサ病院
300〜600 2200〜2400
(食事を含む)
780〜1180
明徳国際醫院
マチルダインターナショナル病院
590〜800 1695 900

サイトには参考表とありますので、料金に変動があるかもしれません。このサイト、各病院のサイトにもリンクしていて、とても便利です。

初診料は診てもらうだけの料金で、これに検査代や薬代がかかりますから、やっぱりかなり高いですね。

上にあげたような病院の高級なサービスはありませんが、香港島のセントポール病院(聖保禄醫院)や、九龍サイドのセントテレサ病院(聖德肋撒醫院)は、私立病院でもあまり高くないです。私は医療保険に加入するまでは、これらの病院と街のクリニックを利用していました。

開業医が経営するクリニック

お医者さん
開業医が経営するクリニックこそ、本当にいろいろあって、診察料と投薬2日分で85ドル(2)というクリニックもあれば、その道のスペシャリストとして、初診料だけで3000ドル以上のいわゆる専門医もいます。

安さを追求しない限り、普通の香港人は自分の近所のクリニックをかかりつけにして、検査や特別な治療が必要なときに、私立病院や専門医のクリニックに行く人が多いです。

もし、医療保険に入っていなくて、風邪などの重くない病気にかかったときは、周りの人にクリニックを紹介してもらってかかってみるのもいいと思います。

今は24時間診療のクリニックのチェーン店?もたくさんありますし、日本語が通じるクリニックもあるようです。ちなみに先に挙げた新聞記事にはクリニックの中位数(香港の経済、成長率が好転!香港に住む人の生活は?)は300ドルという記載がありました。

下に香港の日本語が通じるクリニックで検索して出てきたクリニック名をあげておきます。このほかにも、香港の日本人向け観光ガイド、PR誌にたくさん広告が出ていますよ。

クリニック名 場所
DYM ヘルスケア (香港島)太古・西灣河
香港CHCクリニック (香港島)中環(九龍)尖沙嘴
ロンドン医療センター (香港島)銅鑼灣

歯科治療は?

歯医者
公立病院にも歯科はありますが、「歯科大学で学ぶ学生の実習に使われるから行きたくない」という香港人が多いです。この話の真偽のほどはわかりませんが、公立病院の歯科に行くと歯のチェックは無料でしてもらえます(もちろん、チェックのための予約が必要です)が、いわゆる普通の虫歯だと、「プライベートに行ってください。」と言われておしまいです。

専門的で特殊な治療が必要になる場合は、そのまま公立病院での治療を続けられることもあります。普通の虫歯でもなぜか受け入れてもらえることもあるみたいですが、それで「学生の実習」という噂が立っているのかもしれません。

どちらにしろ、よっぽど特殊なケースを除いて、歯科治療は歯科クリニックで、ということになるでしょう。もちろん全額自己負担です。香港には日本語が通じる歯科クリニックはたくさんありますが、料金は本当にまちまちです。

まとめ

  • •公立病院は誰でも利用でき安いが、待ち時間が非常に長い。
  • •私立病院は日本語のサービスが受けられるところもあるが、治療費は総体的に高い。
  • •日本語が使えるクリニックはあるが、治療費はまちまち。歯科クリニックも同様。



クリニックの治療費が300ドル〜ということを考えると、普通の病気で医者に診てもらうだけなら、医療保険は必要ないかも、と思うこともありますが、いつどんな病気になるかは予測できませんから、万が一に備えて医療保険を検討してみる必要はありますね。

出典元:
香港政府ホームページ GovHK香港政府1站通 保険及醫療服務
https://www.gov.hk/tc/residents/health/hosp/index.htm
(1)保柏醫療保険香港 香港私家醫院収費参考表
https://www.ftlife.com.hk/pdf/tc/support/customer-service/hong-kong-private_hospital_charges.pdf
(2)TopickHKet2016年10月3日
https://topick.hket.com/article/1512616/醫療通脹停不了%20%20全港最平私家醫生診金連藥85元

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