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香港の家賃が世界で1番か2番目に高いということはわかっていても、実際どの位高いのか、具体例を見てみないとわかりませんよね。

ということで、今回は地域別に賃料を徹底的にチェックしてみました。

また、香港で住むなら、賃貸マンションのほかにどんな選択肢があるのか、どうやって物件を探すのかなど、香港の住まい探しの方法についてもちょこっとご紹介していきます。

香港の部屋の広さの単位

広い 部屋

香港の家賃の相場がわかっても、全然ピンとこない理由が、広さの単位が違うということです。

香港は住宅の広さをスクエアフィート(sqf)で表します。1フィートは30.48cmです。

スクエアフィート(sqf)を平方メートル(㎡)に置き換えるときは(sqf)に0.093を掛けます。平方メートルでもわかりにくかったら、平均的な一畳の面積*1.65㎡を使うと大きさの感じがつかめると思います。


1000sqfの物件は1000×0.093=93㎡
93㎡は 93÷1.65=56.36約56畳

香港の不動産の場合、普通表示されている面積(建築面積/グロスサイズ)から、共有スペース(エレベーターホール、階段、通路)を引いた面積が、本当の部屋の面積(実用面積/ネットサイズ)のですので、実際に見てみると、この計算よりかなり小さくなります

共有スペースが豪華で広いと実用面積はすっごく小さくなりますので注意が必要です。

物件を探すとき、建築面積なのか実用面積なのか、ちゃんと確認しましょう

香港島に住む

香港島

仕事先が中環(セントラル)や金鐘(アドミラルティ)など金融街にある人はやっぱり香港島に住みたいですよね。

金融街に隣接する「セントラル、アドミラルティ」また、そこからビクトリアピークまでの山沿いのエリア、世界一長いエスカレーターでも有名な「ミッドレベル」が人気ですが、家賃もそれなりに高いです。

ミッドレベルの築20年近くの大型マンション、面積1000sqf〜1300sqfで3ベットルームの物件が4万ドル〜5万5千ドルぐらい。1万香港ドルが14万円ぐらいですから56万〜77万円!広いとはいえ、うーんやっぱり高い。

1人暮らし向けの物件では、築6年、面積300sqfの1ベッドルームで3万ドル前後です。

給料は絶対3万ドル以上もらわないと生きていけません。

このエリアを離れて、西灣(サイワン)や西榮盤(サイインプン)の西区は昔はお得な物件もあったんですが、地下鉄が開通した後は、高い家賃に音をあげた外国人が移り住み、オシャレなバーやレストランも増えたため、家賃もウナギ上りで、新築物件だとミッドレベルあたりと大差ない家賃になってます。

香港島で一番の繁華街、銅鑼灣(コーズウェイベイ)とその隣の灣仔(ワンチャイ)は、その場所柄、賃貸アパート、サービスアパート、ホテル、安ホテルなど、ありとあらゆる物件が何の脈絡もなく存在していますので、このエリアの雑多なところが気に入った人は、自分の足で探してみるのをおススメします。

意外にお得な物件があるかもしれません。

香港島の東、天后(ティンハウ)、北角(ノースポイント)から太古(タイクー)あたりは、山を登ったエリアに沢山の有名校、日本人学校もあることから、日本人駐在員に人気のエリアです。

前にご紹介したエリアよりはかなり安くなり、3ベッドルームで3万ドル弱、1ベッドルームだと2万ドルの物件もあります。

3ベットルームの面積は700sqf前後ですから、ちょっと手狭に感じるかもしれません。

でも、日系のスーパー、ショッピングモールなど、とても便利で、コーズウェイベイのような小忙しさがないので、家族で住むにはいいエリアだと思います。

ただし、このエリアの山側は高い家賃を払ってでも、このエリアを現住所にして、子供を有名校に行かせたいお金持ちが家賃を吊り上げているのか、築年数が経った物件でも結構高いです。

ノースポイントから、地下鉄港島線の終点、柴灣(チャイワン)かけては、築浅の物件が700〜900sqfの3ベッドルームで3万ドルから4万ドル、300sqfのスタジオタイプだと1万5千ドル前後で探せます。

築年数が経っていれば、これよりも安くなります。

この地域からは地下鉄の将軍澳線から、東九龍サイドへの移動も楽なので、私の知人のうち、現地採用で、特に東九龍の工業地区に勤め先がある人はこの地区か、海を渡った東九龍サイドに住む人が多かったです。

九龍サイドに住む

九龍 香港

九龍サイドで日本人に人気なのは地下鉄の東鐵線の紅磡(ホンハム)、西鐵線の黄埔(ウォンポー)付近のエリアです。

ホンハム駅からはKCRで直接中国に行けるのと、日系のスーパーや、ショッピングモール、日本人学校や幼稚園のバス停もあるので、中国に出張が多い駐在員家族に人気のエリアです。

ウォンポーも駅は違いますが、歩いて行ける程度の距離なので、違いはあまりありません。

このエリア、4ベッドルームからスタジオまで、あらゆるタイプのアパートがありますが、1000sqfを超えると4万ドル以上、600〜700sqfで、2万〜3万、400sqf以下になると、1万5千ドルというのが相場のようです。

ほかの地区に限らず、この地区も「無敵海景」と呼ばれるザ香港の景色が見られる部屋の値段はかなり高くなります。

観光客で賑わう尖沙咀(チムサアチョイ)から旺角(モンコック)は観光客に最も人気のエリアだけに、住宅というより、様々な宿泊施設が立ち並んでいます。

ここも香港島のコーズウェイベイ、ワンチャイエリアと同じで、自分の足で探すと意外と家賃が安いアパートがあったりします。

特に九龍公園を越えた佐敦(ジョーダン)や、油麻地(ヤウマティ)のあたりは1人暮らしに適したサイズの部屋が多く、値段も2万ドルも出せば、いろいろ選べます。

しかし、こういった物件は「唐楼」と言われる、古いビルの中にある物が多く、駐在員さんが住むマンションとは全く違うアパートが多いです。

同じ地区でもエアポートエクスプレス/地下鉄の東涌綫の九龍駅の上はうってかわって超高級なんで、今回はパス。

東涌綫は空港と香港島のセントラルに直結していますので、セントラルに仕事先がある人には便利です。次の奥運(オリンピック)駅あたりから、荃灣綫の荔枝角(ライチーコック)駅あたりの西九龍地区は昔ながらの古いビルと埋め立て地に建てられた新しいマンションが混在しています。

ライチーコックあたりまでくると、クラブハウスなども備えた大型マンションの459sqfの2ベッドルームが2万ドル前後になります。

新界に住む

日本人に人気のホンハム、ウォンポー地区を過ぎると、政府による公共住宅が多くなり、日本人向けの物件はぐっと少なくなります。

しかし、香港島の西側に地下鉄の将軍澳線で繋がる新界東部の地域は大型マンション、ショッピングモールがつぎつぎと建てられ、日本人も多く住むようになりました。

調景嶺、将軍澳あたりだと、クラブハウスなども備えた大型マンションの500sqf2ベッドルームが1万5千ドル前後で、九龍エリアよりも少し安くなっています。

サービスアパートメントも悪くない

サービスアパート

単身で香港に住んで、いつも仕事で忙しく、うちで料理も作らないという人は、サービスアパートメントも悪くないですよ。

1つの会社がビルをまるごと管理していて、ホテルのようにフロントデスクがあり、電気代、水道代も込み、お金さえ出せば、掃除やリネンサービスもしてもらえます。

部屋はホテルの部屋に簡単な台所がついたようなものから、2〜3ベッドルームなどまで、いろいろです。

新しい建物が多く、クラブハウスやジムやプール付いているところも多いです。

値段はアパートより高いですが、長期契約をする必要がないので、とりあえずサービスアパートに住んで、ゆっくり自分の気にいる物件を探すという手もありだと思います。

どうやって探すか

不動産屋 香港

一番手っ取り早いのは不動産会社を通じて探すことでしょう。

で、問題は日系の会社か、地元の会社かということです。

会社が家賃を出してくれる駐在さんは迷わず、日系の不動産屋さんを選びましょう。

日系の会社は日本語が通じるので、とても便利ですし、物件のオーナーへのリクエストも気軽にできます。

アパートのオーナーは「日本人は部屋をきれいに使ってくれる」という認識がある人が多く、基本的に日本人大歓迎です。

そのかわり家賃は相場より高いことも多いので、まあ、オーナーの損にはならないですよね。

だから、家賃にしろ、部屋の内装にしろ少しぐらいの借り手のワガママは聞いてくれることが多いです。

このワガママをどうやって交渉するかが不動産屋さんの力の見せ所でもありますね。

また、お風呂にはバスタブが必要だとかの日本人のニーズをよく把握してくれているのもメリットです。

地元の不動産屋さんの場合、やはり言葉が通じにくいというのがネックです。

こちらも日本語が使えないので、伝えたいことがなかなか伝えられないジレンマもあります。

そのかわり、家賃は日系の会社より安くなる傾向があります。

たとえ10%の違いでも一年だと結構大きいですよね。

最近は地元の不動産屋さんでも日本語が話せる人がいたりするので、いろいろ回ってみるのもいいと思います。

やっぱり英語で交渉するのは勇気がいりますからね。

まとめ

香港 夜景

今回は2018年現在、地域ごとの家賃についてお話ししました。

噂通り香港の家賃は高いです。

友達と部屋をシェアーしなければやっていけない日本人もたくさんいます。

もちろんどこに住むかは重要な要素だと思いますが、香港は広くないのでどこに住んでも便利ですし、通勤時間も日本の大都市よりかなり短いです。

ですから「古い建物で居心地はイマイチだが家賃が安い」、「施設が整った築浅の大型マンション」のどちらのタイプが好きなのか、それによって部屋探しの方法も変わってくるかなと思いました。

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